栃木県の福田富一知事は21日、12月の任期満了に伴う次回の県知事選に6選を目指して出馬すると表明した。宇都宮市内で同日開かれた自身の後援会の会合で「政治生命をかけて6選目を戦う。県政のリーダーとしてこれからも仕事をさせてもらいたい」と述べた。同知事選への出馬表明は福田氏が初めて。
会合後に開いた記者会見で福田氏は6選出馬を決めた要因として「5期目での引退も考えたが23年末からは頻繁に進退を問われ、多くの人から県政をまとめて安定的に発展させてほしいと言われた」と説明した。県政の主な課題である人口減少や女性活躍、食料自給率の向上などの対策に引き続き取り組みたいと意欲を示した。
福田知事は現在71歳。現職知事で5期目は全国最多タイで、在職20年は県政史上で最も長い。記者団から多選についての見解を問われた福田氏は「青年政治家時代に高齢多選を批判していた若かりし頃の自分からすれば想定外。だが今のような不確実性の時代、物事をスピーディーに運ぶには経験も人脈も必要だ」と強調した。
福田氏は県議や宇都宮市長を経て、2004年の知事選で当時の現職知事を破って初当選した。過去5回の選挙戦と同じく6選も無所属で挑む方針だが、これも過去5回と同様に自民・公明両党の推薦を受けたいとした。後援会会合には自民県連会長の茂木敏充党幹事長も出席した。
ほぼ同時期に任期満了を迎える宇都宮市長選については「芳賀・宇都宮LRTの(JR宇都宮駅)西側延伸などを考えると、佐藤(栄一)市長とともに選挙を戦いたい」と述べ、20年にわたって知事と二人三脚で各種政策にあたってきた佐藤市長に続投を望む考えを示した。
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