自民党の菅前首相の総裁選を巡る発言に波紋が広がっています。
菅氏は23日、9月の総裁選について「刷新感を持ってもらえるかが大きな節目になる」と述べ、新しいリーダーが出るべきとの認識を示しました。
この発言に自民党では、「岸田総理の交代を求めた」との受け止めが広がっています。
また菅氏は総裁候補とされる石破氏、小泉氏、河野氏、茂木氏にも触れ、石破氏を「期待できる方だ」と述べ、波紋を呼んでいます。
このニュースについて、フジテレビ政治部・木村祐太キャップに詳しく聞きます。
――波紋が広がり、石破さんや小泉さんがどうなるかなど気になるところだが、まず、菅さんの発言はどういった思惑があるのだろうか?
木村記者:
ある重鎮議員は「ついにのろしが上がった」と話していて、岸田首相と距離を置く菅氏の発言で総裁選ムードが一気に高まりました。ただ、菅氏の周辺は「ここから党内がどう動くか見極めるということだ」と話しています。総裁選までまだ3カ月ありますから、決め打ちには早い、という考えもありそうなんです。一方で、菅氏は「党改革を進めるために勝つことにこだわっている」との見方もあり、勝ち馬を見定めに入っているとも言えます。いずれにせよ、自身の発言で議論を活性化させて、党内と世論の情勢をよく見ながら判断するとみられます。
――では、気になる小泉進次郎氏(43)について、父の純一郎元首相が50歳になるまで立候補させないと言っているという話もありますが、今回立候補は考えられるのか?
木村記者:
現時点で可能性がないとは言い切れないと思います。菅氏は、ライドシェアの議論をリードした進次郎さんの能力を高く評価していて、選択肢の中に残しているとみられます。
――こうした中、現職の岸田首相は再選を目指していくのか?
木村記者:
岸田首相は再選への意欲は全く衰えていません。先日、関係のミゾが指摘されていた麻生副総裁と会談した際にも再選に向けた助言を受けていて、麻生氏の支援を得た上で戦略を描きたい考えです。ただ、自民党内ではすでに「岸田さん以外がいい」といった声が大きくなってきていることは事実で、議員の支持をどこまで得られるのかは見通せていない状況です。
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