岸田文雄首相は25日、他国の武力攻撃から住民が一時的に避難するシェルターの整備について、関係省庁による連絡会議の設置を指示する意向を示した。「シェルター・地下利用促進議員連盟」の古屋圭司共同代表(自民党)が首相官邸で首相と面会後、記者団に明らかにした。
政府は3月にまとめた指針で、シェルターを「武力攻撃を想定した避難施設」と位置づけた上で、沖縄県・先島諸島の住民が一定期間避難できる施設の仕様や、既存の地下施設活用の方針などを提示している。今月21日に決定した経済財政運営指針「骨太の方針」にも地下施設の一層の確保などを明記した。
シェルター整備には消防庁や防衛省など複数の役所が関わることから、議連は省庁横断の調整組織の必要性を訴えていた。首相は「早速事務方に指示し、立ち上げるようにする」と応じたという。古屋氏は記者団に「首相も危機意識を持っている証しだ」と語った。【池田直】
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