外国からの武力攻撃時などに国民が避難するためのシェルターの整備などに関する自民党の議員連盟が25日、岸田首相と面会し、シェルター整備の加速や地下利用の促進を求め、省庁横断での協議を提言したのに対し、岸田首相は、関係省庁連絡会議を設け議論を進める考えを示した。
議連の提言は、北朝鮮のミサイルの脅威や、ロシアから侵攻を受けたウクライナでシェルターが重要な役割を果たしていることに触れたうえで、「地下施設の一層の確保を含むシェルターの確保について、体系立った考え方のもとで優先順位を付けて段階的に実現を図ること」を要請した。
具体的には、先島諸島の特定臨時避難施設について、自治体に負担をかけない財政支援スキームを構築することや、都市部において、緊急一時避難施設となる地下施設の重点的な確保に取り組むこと、学校施設などを含め、全国における地下施設の実態を調査することなどを提言した。
また、上空での核爆発により電磁波を発生させ、地上の電力や通信の障害を引き起こす電磁パルス攻撃に備え、データセンターを地下化することの検討なども求めた。
議連会長の古屋元国家公安委員長は面会後、「現実にしっかりリスクマネジメントしていくことが抑止力にもつながる」と意義を強調した。
また、岸田首相が関係省庁連絡会議の設置を表明したことについて、古屋氏は「非常に総理からびっくりするぐらい前向きな答弁があった」と述べ、片山さつき元地方創生相も「うれしかった。クイックレスポンスだ」と評価し、整備加速への期待を示した。
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