立憲民主党の泉健太代表は28日の記者会見で、使途の公開義務がない「政策活動費」を廃止する方針に転じた日本維新の会について「政党としての体をなしていない」と批判した。今月閉会した通常国会では、維新の提案を自民が受け入れ、政策活動費の領収書を10年後に公開する仕組みを導入する改正政治資金規正法が成立した。泉氏は「10年後公開という置き土産はどうしてくれるんだ。今になって廃止しますでは済まされない」とまくし立てた。
維新は衆院採決では賛成したものの、参院採決で反対へと対応を一転させた。泉氏は「自民案に野党が一致して激突していればもっと政治改革は進んだ。岸田政権に対する最大の助け舟になったのが維新の対応だ」と主張した。さらに「(自民に)後から『だまされた』とか知った話じゃない。ドタバタ劇を経て自民案で通してしまった」と非難し、「(維新は)『第2自民党』という立場を金輪際やめにしてもらいたい。与党からも野党からも信頼されない」と強調した。
維新が党所属の首長や地方議員らを交えて26日に開いたオンライン会合では、政策活動費の領収書の10年後公開で自民と合意したことに、大阪の地方議員らから批判的な意見が続出。会合後、藤田文武幹事長は党として政策活動費の支出を廃止する考えを表明した。【源馬のぞみ】
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