4月の衆院東京15区補選での政治団体「つばさの党」による選挙妨害事件で、警視庁は28日、他陣営の演説を妨害したなどとして、代表の黒川敦彦容疑者（45）ら3人を公職選挙法違反（選挙の自由妨害）容疑で再逮捕し、発表した。逮捕は3回目。3人の認否は明らかにしていない。
黒川容疑者は警察署に勾留されたまま、20日告示の東京都知事選に立候補した。選挙期間中の候補者の逮捕は極めて異例という。
他に再逮捕されたのは、つばさの党幹事長で同補選に立候補し落選した根本良輔（30）、幹部の杉田勇人（39）の両容疑者。
捜査2課によると、3容疑者は共謀し、同補選期間中の4月19日午前9時半ごろ、東京都江東区で参政党の吉川里奈氏（37）陣営の選挙カーを約10分間、約3キロ追尾。午前9時40分ごろには、立憲民主党の酒井菜摘氏（37）陣営の選挙カーを約10分間、約4キロ追いかけて選挙活動を妨害した疑いがある。両陣営は城東署へ避難したという。
4月25日午後6時半ごろ、東京メトロ豊洲駅前で日本維新の会の金沢結衣氏（33）陣営が街頭演説中、約20分間にわたり拡声機を使い、ガードレールにのぼって太鼓のばちを突きつけるなどして演説を妨害した疑いもある。金沢氏は演説の中断を余儀なくされたという。（福冨旅史、三井新）
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