「ポスト岸田」へ大きな動きです。石破元幹事長(67)が総裁選出馬に向けた調整をしています。舞台裏では「元総理との会食」も。

■石破氏“総裁選”出馬へ調整

 27日夜、自民党の衆議院1区選出の議員のメンバーと会食した鳥取1区選出の石破元幹事長。広島1区選出の岸田総理大臣も参加し、顔を合わせました。

自民党 石破元幹事長
「(岸田総理は)党に対する逆風が非常に強いというような認識は持っておられる。かなりそこは強くおっしゃいましたね」

 出席者によりますと、岸田総理は退席する時、真っ先に石破元幹事長と握手し、拍手が起きたということです。

 ジャーナリストの後藤謙次さんは、9月に予定される自民党の総裁選挙に石破元幹事長が出馬するとみています。

ジャーナリスト 白鴎大学名誉教授 後藤謙次氏
「石破さんの決断そのものはもっと前から固めていたと思いますね。菅義偉前総理大臣がですね、『岸田総理はそろそろ責任を取って身を引いた方がいい』と発言して大きく総裁選に向けて動き出したなかで、このままズルズルいくと結局、出ないんじゃないかという状況になることは避けたかったんだと思いますね。今回、出なければ石破さんの将来の目はないと。その点では石破さんにとってラストチャンス」

 総理大臣候補と言われ続けてきた石破元幹事長。過去に4回、総裁選に出馬するもいずれも敗北。総裁選のたびにカレー好きやキャンディーズ好き、鉄道通に軍事マニアなどと報じられてきました。

■石破&小泉連合?会食の舞台裏

 先月14日夜、石破元幹事長は小泉純一郎元総理や山崎拓元自民党副総裁らに招かれて会食。その場で石破元幹事長は小泉元総理から次の総裁選に出馬すべきだと諭されたといいます。

ジャーナリスト 白鴎大学名誉教授 後藤謙次氏
「石破さんが出席をして、その場で小泉元総理にこう言われたんですね。『今年の秋の総裁選挙に進次郎元環境大臣は立候補しない。だからあなたはしっかりやりなさい』。進次郎氏が(総裁選に)出ないからあんた頑張れと。お父さんの元総理が言ったということはですね、流れからいけば進次郎氏はこの総裁選挙でも石破さんを応援する側に回る可能性はかなりあるんじゃないかと。となると国民の支持率で言えば1位の石破、2位の小泉進次郎という『1位2位連合』ができると」

■石破氏“出馬調整”の舞台裏

 また、後藤氏は岸田総理が打ち出した「派閥解消」が石破元幹事長に有利に働くとみています。

ジャーナリスト 白鴎大学名誉教授 後藤謙次氏
「それは非常にプラスでしょう。つまり派閥の締め付けがないわけだから国会議員一人ひとりの自由度が極めて上がったわけで、となれば誰が自分にとって有利なのかっていう判断を個人個人ができるという状況が生まれたので、石破さんも派閥の垣根を気にせず働き掛けができると。千載一遇のチャンスでしょう、石破さんにとって。自民党全体が選挙恐怖症になっているなかで、『選挙に勝てる人』ということになれば石破支持というのも自然に増えてくる。ある実力者に言わせれば『とっくのとうに推薦人20人は集まっているはずだ』と。これぐらい勝ち馬現象が働く集団はないので、石破という名前に火が付けば一気に行くんじゃないでしょうか」

 焦点の1つ、総裁選に岸田総理自身が出馬するかどうかについて総理周辺は「8月中旬以降に最終判断することになる」と話しています。

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