自民党の森山裕総務会長は17日、派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた政治資金規正法の改正論議を巡り、「会計責任者の監督等に関する議員の過失責任を厳格化する方法もあるのではないか」との認識を示した。東京都内の講演で語った。
森山氏は、不正な会計処理が発覚した際に会計責任者だけでなく政治家自身も罰する「連座制」を導入すべきかどうかについて、「不記載等のいわゆる形式犯に連座制がなじむかどうか。おとりなどによる制度の悪用の懸念をどう考えるかも大事」だとし、慎重な姿勢を改めて示した。一方、政治家の関与が明確でなくても、監督責任を怠るなどの「過失」が不正を招いた場合も処罰の対象にし得るとの認識を示した。
規正法改正論議を巡っては主要野党各党が「連座制」の導入を求め、公明党も前向きな姿勢を示している。自民は具体的な改正案を示していない。
森山氏はまた、政党から政治家個人に支出され、受け取った政治家側は使途の公開義務を負わない「政策活動費」を規制すべきかどうかについて、「しっかり議論することは大事だ」と述べるにとどめた。公明は使途公開の義務化、野党は廃止を求めている。
今国会会期末までに岸田文雄首相が衆院解散に踏み切る可能性に関しては「総理が解散を選択されるのであれば、党としては常在戦場でいかなる状況にも対応できるようにしておく」と述べた。【川口峻】
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