福井県が、漁港整備事業に充てる国の補助金の受け取り手続きを忘れ、約4億6千万円をもらえない可能性があることが分かった。1日に開かれた県議会産業常任委員会で県が報告した。

 県農林水産部によると、2023年度に県や市町が行った漁港整備の水産庁所管の5事業で、職員が会計システムへの入力を失念したという。補助金の支払期限の今年4月30日、水産庁から指摘を受けてミスが発覚した。補助金はいったん県が肩代わりしており、事業に影響はなかった。水産庁と協議を続けているが、受け取れない場合は県の負担になるという。

 2018年度には、マハタの稚魚の生産施設の整備事業で、着工前にしなくてはならない補助金の交付申請を忘れ、約3億円を受けられなかったことも報告された。代わりに一般財源を充てたという。当時は公表していなかった。

 また、県財政課によると、18年度の健康福祉部の子育て支援関連の事業でも手続きを忘れ、補助金約610万円を受け取れなかったほか、13年度に安全環境部(現・エネルギー環境部)の事業で約29万円受け取れなかった例があったという。(永井啓子)

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