1票を託す有権者(イメージ)

 6月30日に投開票された大阪府千早赤阪村長選・村議補選で、一部の世帯で候補者の経歴や主張などを記した「選挙公報」が配布されなかったことが1日、分かった。村によると業者が配布したと村選管に報告した世帯数と村広報紙を配布している世帯数との単純差で、130世帯あまりに配布漏れがあったとみられるという。

 村選管によると、同府泉大津市の業者に選挙公報の配布を委託。6月26日から配布したというが、28日に「まだ届いていない」との住民の連絡を受けて把握したという。村選管のホームページでは26日にアップしたという。

 村では2020年12月に条例を定めるまでは、村長選と村議選の選挙公報は発行していなかった。衆院選など国政選挙の選挙公報は各自治会を通じて各世帯に配布していたが、村長選など地方選は選挙期間が短いことから21年の村議選から業者に委託しており、今回が2回目という。

 業者は取材に対し、「責任者が体調を崩していてコメントできる人がいない」と話した。

大阪府千早赤阪村

 村在住の50代女性は「しっかり見て選びたいと思ったが届かず、同じ地区の友人にも届かなかった。村長選は各候補者が出した資料を見て投票の判断材料とできたが、村議補選の1人は全く知らず、結局無効票にした」と明かした。そのうえで「村ではインターネットが使えない人も多いので、選挙公報をきちんと送ってほしかった」と話している。

 村選管は「原因を調査して、再発防止を図りたい」と釈明している。【新宮達】

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