7日投開票が行われた徳島市長選で元・徳島市長の遠藤彰良さんが返り咲きを果たしました。
混乱する徳島市政が変わるきっかけとなるのでしょうか。

任期満了に伴う徳島市長選は、7日投開票され、無所属で出馬した前・徳島市長の遠藤彰良さん(68)が同じく無所属で出馬した新人の福山守さん(71)を破り、2回目の当選を果たしました。

【当選】遠藤彰良さん 無所属・元 4万8292票

    福山守さん 無所属・新 3万5218票

■こども園の関連補助の取りやめなど市政方針を急転換 批判浴びた現市長

遠藤さんは、地元テレビ局のアナウンサー経て、8年前の徳島市長選挙で初当選し、市長を1期務めましたが、前回の選挙で現職の内藤佐和子市長(40)に僅差で破れていました。

内藤市長をめぐっては、私立の認定こども園と保育園の施設整備補助事業への支出取りやめを発表するなど市政の方針を急転換し、反発した市民がリコールを目指して署名を提出するなど市政運営に混乱が続いていました。

さらに、去年の阿波おどりでは建築基準を満たしていない違法な桟敷席が設置されていたことが判明したほか、台風で暴風警報が出るなかで、実行委員会が公演の開催を決めたことについても、内藤市長の危機管理の責任を問う声があがっていました。

内藤市長は当初、徳島市長選の再選出馬を表明していましたが、一転、ことし3月、立候補しない意向を示しました。

立候補しない決断に至った経緯について、内藤佐和子徳島市長は会見で「私自身への批判をすることで選挙を戦うのではなく、徳島市への課題について候補者が何を考えているのかということをメインで戦ってほしいからです。今の状態が良くないと思っていたのはリコールの時から考えていた」と語っていました。

今回の市長選で返り咲きを果たした遠藤さんは、当選から一夜明けた8日、問題となった阿波踊りについて現市長の市政運営を厳しく批判したうえで、抱負を語りました。

■「阿波踊りは市長の責任としてやりたい」と新市長

【遠藤彰良さん(68】「何が大事かというと安全。去年の阿波踊りは責任者が明確でなかった。市長が要請して止まらない阿波踊りはありえないと私は思っていました。暴風警報が出ているのに、子どもが踊っている、ありえない映像だと思いました。市長が止められないなんてことはありえない。責任者に安全意識がなかったのではないか。あの判断は信じられない判断だった。いまの阿波踊りは徳島市が大きく関わっているので、市長の責任としてやりたい」

新市長の任期は今月18日から。
混乱の徳島市政は市長の交代で変わることができるのでしょうか。

【関西テレビ 松浦武司】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。