7月7日に投開票の東京都知事選挙。
投票率向上を目指した「センキョ割」というキャンペーンを巡って、賛否の声が出ています。
「センキョ割」とは、投票所で投票したあと受け取る投票証明書を持って対象の店舗に行けば、割り引きやサービスを受けられるというもの。
このキャンペーンは、ラーメン店やカフェ、美容院など東京都内の約250店舗で行われています。
「センキョ割」について、街の人からは「いいと思います。選挙に行く人が増えるなら。今まで(投票に)行ってなかったし、行くつもりなかったんですけど、(センキョ割を)早く知ってたら行ってたかもしれない」「自分がきちんと考えてない人に投票するんじゃ意味ない。割引を目的に行くんだったら、どうでもいいやって感じでいれるんじゃないですか」などと賛否の声が聞かれました。
期日前投票に訪れた人に「センキョ割」について知っているか聞くと、「知らないです。本来ならばそういうのなく投票は行くべきかな」「知らなかったです。こういうの(センキョ割)があれば、みんな行ってみようかなって一歩になると思う」と答えました。
5年ほど前から「センキョ割」を行っているというラーメン店では、替え玉か味玉が無料になるといいます。
百麺(ぱいめん)世田谷本店・渡辺美智子さん:
選挙行って「ラッキー。選挙行ったらこんなサービスあるんだ」 と、選挙にもうちょっと興味を持ってくれたらなと思います。
実際、対象のベーカリーでは「センキョ割」を使用する人がいました。
センキョ割を使用した客は、「『これ(写真)でもいいですか』 って聞いたら『いいですよ』って。『こんなのあるんだ、じゃあ行こうかな』ってなる人が、もしかしたらいるかもなって思う」と話します。
「センキョ割」を企画した、選挙割協会代表理事・佐藤章太郎さんは、「(投票に)行ってない人たちが、一歩目として行く機会を後押しするとか、行ってる人たちも、面倒くさい、忙しいということで行かなくなるときもあるかもしれませんけど、センキョ割があれば、背中を押せるようなものになる」と話し、取り組みの意義を強調しています。
一方で、特定の候補者への利益誘導や買収の可能性が指摘されていることについて、佐藤さんは「弁護士とか選管に携わってた人とか、いろんな人たちと協議しながら、これであれば公職選挙法に抵触することはないだろうという形で、厳しめに独自ルールを設定(している)」と説明しました。
選挙を所管する総務省は、「公選法上、すぐに問題になるようなものではない」とし、投票率の向上については「投票環境の改善によって図っていく」としています。
注目の都知事選の投開票は、7日に行われます。
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