鹿児島県知事選は7日投開票され、無所属現職の塩田康一氏(58)=自民、公明、国民民主推薦=が、前自民県議の米丸麻希子氏(49)と市民団体共同代表の樋之口里花氏(52)の無所属新顔2人を破り、再選を果たした。

開票率32%

塩田 康一(58)無現 12万4064票

米丸麻希子(49)無新 4万4790票

樋之口里花(52)無新 1万5654票

 7日夜、当選確実の一報を受けた塩田氏は、鹿児島市内の事務所であいさつし、「幅広い支援を受け、まさに『県民党』として戦った」と喜びを語った。

 塩田氏は「人口減少下で、いかに地域を発展させるか」を「最大の課題」と位置づけ、「稼ぐ力」の向上を訴えた。

 政党や団体の支援がなかった初当選時からは一転して幅広い推薦を集め、自民を中心とした組織戦で足場を固めた。国民民主や連合鹿児島など野党勢力の一部も相乗りし、4年前から支える草の根のメンバーとともに支持基盤を広げた。

 特に自民は、前回も前々回も支援した当時の現職が落選してきただけに、国会議員、県議を挙げて全面的に協力。党総務会長で県連会長の森山裕・衆院議員は「なんとしても3連敗は避けたい」としていた。

 県内では、選挙中に九州電力川内原発(薩摩川内市)の運転期間延長を迎えたほか、自衛隊の「南西シフト」の動きが加速するなど、国策が絡む課題を抱えてきた。容認の判断を示してきた塩田氏に対し、新顔2人は批判票の獲得を狙ったが、大きな論戦には発展しなかった。(加治隼人)

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