海上自衛隊の護衛艦「すずつき」(2019年4月、山東省青島市)=共同

【北京=田島如生】海上自衛隊の護衛艦が4日、中国浙江省沖の中国領海に一時的に侵入していたことが分かった。中国外務省の林剣副報道局長が11日の記者会見で認めた。日本側は技術的なミスだったと釈明しているという。

林氏は「中国の法律は外国軍艦が中国領海に入る場合、政府の承認を得る必要があると定めている」と説明した。海自艦の「違法で不当な行為」を巡り日本政府に厳重抗議し、徹底調査と再発防止を求めたと明らかにした。

中国の浙江海事局は4〜5日、浙江省沖に実弾射撃演習のための航行禁止区域を設定していた。海自艦はこの演習を監視するため同区域に近づき、一時的に中国領海へ入ったとみられる。

林芳正官房長官は11日の記者会見で、海自の護衛艦「すずつき」が中国の領海を一時航行したとの一部報道について言及を避けた。「自衛隊の運用に関する事柄であることから答えを差し控える」と述べた。

「防衛省、自衛隊は平素から日本周辺の海域、空域で警戒監視活動をはじめとした様々な活動をしている」と話した。

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