東京都知事選で候補者のポスター掲示板に候補者と無関係のポスターが張られた問題などを受け、自民、公明両党は18日、公職選挙法改正に向けた党内会合をそれぞれ初開催し、議論を本格化させた。総務省は会合でポスターに候補者の写真や氏名を掲載することを義務化するなど問題解決に向けた複数の論点を提示。自公は秋の臨時国会での法改正を目指して議論を加速させる方針だ。19日には両党間で協議する。
総務省は公明の会合で、ポスター掲示について①候補者の写真、氏名の掲載を義務化する②罰則を含めた品位保持規定の創設③財産上の利益を受けることの禁止――などの法改正に向けた論点を提示した。
①については、義務化しても候補者の写真や氏名をごく小さく掲載する候補者が現れることも想定し、記載する場合のサイズも規定することや、ポスターの種類を2~3種類に限定する案も検討事項として挙げた。
都知事選では事実上のポスター枠の売買が行われ、動物の写真や有料サイトに誘導する二次元コードが記載されたポスターなどで掲示板を埋め尽くす行為などが横行した。全裸に近い女性の写真を張った候補は都迷惑防止条例違反の疑いで警告を受けた。
自民党選挙制度調査会の逢沢一郎会長は会合後、記者団に「売名目的、営業目的と思われる事案にどう対処するか議論した」と説明。来年夏には参院選、来秋までには衆院選が実施されると指摘した上で「当然、秋の臨時国会に公選法改正を実現したい」と語った。「できることならば、共産党まで全会一致という形を確保できればと考えている」とも述べた。【野間口陽、遠藤修平】
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