立憲民主党の泉健太代表

 立憲民主党の泉健太代表は19日の記者会見で、「原発ゼロ」を掲げる党綱領について「そこだけ切り出して考えることはミスリードだ」と述べた。国民民主党の玉木雄一郎代表がかつてこの表現に一定の理解を示していたことにも言及。次期衆院選での連携に向けた国民民主との協議で「着地点や合意点を見いだすことは可能だ」との認識を示した。

 立憲の綱領は「原発ゼロ社会を一日も早く実現する」と明記している。泉氏は「新たな電源が安定して供給されるまでは、従来のさまざまな発電は利活用していく。すぐ原発を停止するという話は全くしていない」と説明。再生可能エネルギーを基本とした安定的で安価な供給を可能とした上で「原子力エネルギーに依存しない原発ゼロ社会をいち早く実現する」と強調した。

 また立憲の綱領をめぐっては、2020年に旧立憲と旧国民民主が合流した際に、旧国民民主の政調会長として泉氏らがまとめ、当時の玉木代表からも「これでいいぞ」と言われたと説明。「現実路線の中で綱領ができている」とも強調した。

 玉木氏は18日の記者会見で、立憲の綱領について「原子力産業で働く方の受け皿となる政党を残しておかないと、申し訳が立たない。『原発ゼロ』と言って原発で働いている人にどう説明するのか」などと述べていた。【田辺佑介】

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