原爆投下から79年、被爆直後の出来事を伝える絵が長崎市の寺に飾られています。

長崎市江平1丁目の霊泉寺です。

原爆投下直後の様子が描かれた18枚の水彩画を今年5月から本堂に展示しています。

絵を描いた住職の母・堤 寛子さん(84)は当時5歳、境内で遊んでいました。

飛行機の音を聞いて本堂そばの岩穴に隠れ、一命を取り留めましたが、祖母は自宅の下敷きになり亡くなりました。

岩穴から出て目にした金毘羅山は、中腹あたりが真っ赤になっていたそうです。

霊泉寺 堤祐心 住職 
「これだけの絵が描けるということは鮮明に覚えるくらいの強烈な辛い記憶だったのでは」「優しいタッチで描かれているので、特に子供に見てもらって悲惨な、長崎の実際にあったことをリアルに感じてほしい」

寺は爆心地から約1.2キロの距離にあり、被爆した人々が水を求めて次々に訪れたといいます。

ここに湧く水は、水を求めながら亡くなっていった原爆犠牲者に捧げる「献水」として平和祈念式典で使われています。

堤さんの絵は79年前の出来事をありありと伝えています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。