連日の暑さの中、心配されるのが学校での暑さ対策。米沢市の中学校では、気象観測機器の導入などさまざまな対策に取り組んでいる。

米沢市では去年7月、部活動を終えて下校していた当時中学1年生の生徒が、熱中症で倒れ亡くなった。
これを受け市の教育委員会は、熱中症対策の見直しを図るなど生徒の安全確保に努めてきた。

その一つが、民間の気象会社・ウェザーニューズと連携し今年度から導入した気象データの観測機器。
この機器は市内4つの中学校の校庭に設置されていて、設置されていない学校にも一番近い設置個所のデータが共有され、随時更新される気温や暑さ指数などを確認できる。

米沢七中では、送られてくるデータとともに、学校でも独自に気温や暑さ指数を観測して対応を決めている。

(米沢七中・渡邊信子教頭)
「より正確な情報を得られるようになり、判断の基準・判断材料が増えた。精度の高い情報を得られることは、熱中症対策に大変効果的と思う」

そして二つ目は、市内すべての中学校に導入された「カオカラ」という機器。
カメラに顔をかざして撮影ボタンを押すと、疲労や寝不足・汗をかいている状態などを読み取り、熱中症のリスクを知ることができる。

体育の授業の前後や部活動の際に使い、生徒に自覚がない場合でも危険を予測できるとして、一人ひとりの自己管理につながっている。
また米沢七中では、体育の授業の際はできるだけ日陰での運動を多くするほか、こまめに休息をはさみ、水分補給や水で体を冷やすなどの対応をとっている。

教職員は、生徒が決して無理をしないよう配慮する一方、さまざまな対応策により生徒自身も熱中症への対策・予防の意識が高まっているそう。

(生徒)
「水を飲まないでいた時にクラっとした瞬間があった。熱中症対策を心がけて安全に暮らしたい」

(米沢七中・渡邊信子教頭)
「より本格的な夏を迎えるにあたって、教職員で周知を図りながら、生徒の安全・命を守っていきたい」

米沢市は登下校時などにも生徒の体調確認を細かく行い、熱中症の予防を徹底していくとしている。

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