上川外務大臣はASEAN=東南アジア諸国連合の一連の外相会議に出席するためラオスの首都ビエンチャンを訪れていて、王毅外相との会談は日本時間の午後1時すぎからおよそ50分間行われました。
2人が会談するのは、去年11月に韓国のプサン(釜山)で会談して以来です。
会談の冒頭、上川大臣は「日中両国は多くの可能性とともに難しい懸案が少なくない状況だ。隣国として国際社会の一員として共存していく中で、重層的に、リズムよく、粘り強く対話を重ねていく必要がある」と述べました。
会談の詳しい内容はまだ明らかになっていませんが、上川大臣は、東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出のあと中国が続けている日本産水産物の輸入停止措置の撤廃を改めて求めたものとみられます。
また、沖縄県の尖閣諸島を含む東シナ海情勢や、日本のEEZ=排他的経済水域内に設置されたブイの撤去、中国で拘束されている日本人の早期解放など、懸案事項について日本側の立場を伝えたとみられます。
その上で、双方が共通の利益を拡大する「戦略的互恵関係」の推進を確認したものとみられます。
王毅外相とは今週、自民党の森山総務会長も北京で会談していて、日本としては政府・与党の要人による対話を重ね、経済的な結び付きの強い中国と安定的な関係を築いていきたい考えです。
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