日本、米国、オーストラリア、インド4カ国の協力枠組み「クアッド」は29日午前、外相会合を東京都内で開いた。「自由で開かれたインド太平洋」の実現へ連携を確認。東・南シナ海の中国による覇権主義的行動を念頭に、法の支配の重要性を共有する見通しだ。午後、共同記者発表に臨む。  外相会合に出席するのは上川陽子外相、ブリンケン米国務長官、オーストラリアのウォン外相、インドのジャイシャンカル外相。上川氏は個別の会談も調整している。  4カ国外相会合は、海洋分野の協力、サイバー安全保障を巡り意見を交わす。ロシアのウクライナ侵攻、パレスチナ自治区ガザ情勢も議題になりそうだ。今回から、紛争解決や平和構築に女性が参画する「女性・平和・安全保障(WPS)」を取り上げる。  共同声明には「南シナ海での軍事化や威圧・脅迫的行動に反対を表明し続ける」と明記する方向で最終調整している。東・南シナ海情勢への重大な懸念も示す見込み。日本政府はクアッドを通じ、海洋進出を続ける中国への抑止力強化を狙う。


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