共産党の小池晃書記局長は30日の記者会見で、沖縄県内で発生した米兵による性的暴行事件について、外務省が沖縄県などに伝えなかったことを上川陽子外相が「問題があるとは考えていない」と発言したことに対し「どう考えても問題があった」と反論した。
上川氏は30日の参院外交防衛委員会で、共産の山添拓氏から、外務省が2023年に起きた事件について把握していながら沖縄県側や防衛省に伝えていなかったことについて「適切でなかったと認識があるか」と質問を受けた。上川氏は捜査当局から「非公表の事案」と説明を受けたことを理由に「防衛省に対して情報を提供しなかった」と答弁。被害者のプライバシー確保の必要性にも言及した上で「日米間で適切にやり取りを行い、関係当局より迅速な対応を確保されていたとの実態を踏まえると、問題があるとは考えていない」と答えた。
小池氏は上川氏の釈明について「なぜ沖縄県に通報したらプライバシーが守れないのか」と反論。「こういうことでは外相としての任を果たすことはできない。岸田(文雄)首相の任命責任も含めて予算委員会で、徹底的に追及する必要がある」と非難した。【田辺佑介】
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