JR東海が東京・品川と大阪間で開業を目指すリニア中央新幹線は、品川から名古屋までの間で現在、工事が進められ、名古屋より西側では着工に向けて、環境への影響の調査などが始まっています。

岸田総理大臣は31日午前、三重県亀山市にあるリニア中央新幹線の駅の候補地を訪れてボーリング調査の現場を視察し、JR東海の幹部らから進捗(しんちょく)状況の説明を受けました。

このあと岸田総理大臣は記者団に対し、開業から60年となる東海道新幹線で運休が相次いでいることに触れ、「3大都市圏を結ぶ複数のネットワークの早期構築の重要性を改めて認識をしたところだ」と述べました。

そのうえで早ければ2037年の全面開業を想定し、JR東海などに対し、必要な技術支援や指導を行っていく考えを示しました。

また、名古屋・大阪間のルート選定などに関する沿線自治体の会議に、8月から国土交通省とJR東海をメンバーとして正式に加える方針を明らかにしました。

さらに整備の効果が最大限発揮されるよう、駅周辺を含めたまちづくりも、沿線自治体と連携して進めていく意向も示しました。

リニア中央新幹線をめぐり、JR東海は、品川・名古屋間については2027年に先行して開業する計画でしたが、静岡県が県内の着工を認めていないため34年以降にずれ込む見通しです。

これにより、全線開通の時期も遅れが生じる懸念があり、対応が課題となっています。

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