政府は19日、身寄りがない高齢者らに身元保証や死亡後の手続きサービスを提供する民間事業者が守るべき指針「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」の案を公表した。契約書や重要事項説明書の交付を要請するのが柱。1人暮らしの高齢者の増加でサービス需要が高まっており、トラブル防止を狙う。政府がこうしたサービスの指針案をまとめたのは初めて。
岸田文雄首相は同日に官邸で開かれた「孤独・孤立対策推進本部」の初会合で指針について、一般からの意見公募を経た上で「速やかに策定してほしい」と関係閣僚に指示した。
指針案は他に(1)提供したサービスの時期や内容などの記録を作成し保存する(2)高齢者から預託金を預かる場合は運営資金と別に管理する―などを求めた。医療や介護関係者との連携も重要と位置付けた。
事業者は現在、入院や高齢者施設入所時に求められる身元保証や日常生活での金銭管理、死後の火葬手続きなどのサービスを提供。これまで事業者を規制する法律や監督官庁がなく、トラブル防止の仕組みが整っていなかった。(共同)
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