立憲民主党の小沢一郎衆院議員を中心とする政策グループ「一清会」は6日、国会内で開いた会合で、泉健太代表の任期満了に伴い9月に行われる代表選で誰を支援するかについて、小沢氏に対応を一任することを決めた。小沢氏は会合後、報道陣の取材に「盆明けには何らかの方向性を決めていかなくちゃならない。責任重大だが、何とかしていい候補者をつくるために努力したい」と語った。

報道陣の取材に答える小沢一郎氏=国会内で(佐藤哲紀撮影)

小沢氏は代表選に向け、野田佳彦元首相、枝野幸男前代表、馬淵澄夫元国土交通相、小川淳也衆院議員、重徳和彦衆院議員ら党内の重鎮や有力中堅議員と相次いで会談しているほか、泉代表が率いるグループ「新政権研究会」幹部の小熊慎司衆院議員らとも面会。6日は江田憲司衆院議員と意見交換した。このうち、枝野氏は立候補の意向を既に固めており、泉代表も再選出馬に意欲があるとみられる。

◆泉健太代表については「野党協力がうまくいってない」

小沢氏は、泉氏の党運営を「泉君は(代表を務めた)3年間、(他の)野党との協力態勢がうまくいってない。(野党を)まとめきれる代表、幹事長でなきゃだめだ」と重ねて批判。小熊氏以外の面会した議員の名前を列挙し、「その中から選ぶ以外にない」と述べた。 自ら立候補しないのかとの質問も出たが、「出ません」と一蹴した。

報道陣の取材に答える小沢一郎氏=国会内で(佐藤哲紀撮影)

小沢氏は野党共闘が持論。集団的自衛権の行使を可能にする憲法解釈変更を受けた安全保障関連法案への批判が高まった2015年には、生活の党(当時)の代表として、民主党(当時)や共産党などとの連携を推進。現在につながる野党共闘の基礎になっている。 一方、共産党を含む共闘の枠組みを巡っては、今年7月の東京都知事選に立憲民主党や共産党などに擁立される形で出馬した蓮舫氏が3位で惨敗したことから、党内に「共産党の支援を受けると無党派層が逃げることがはっきりした。共闘は見直すべきだ」(若手参院議員)といった声も上がっている。

◆立候補には推薦人20人が必要

代表選の日程は7日の両院議員総会で決定される。投開票日は9月16日が有力視されている。 立憲民主党の国会議員は衆参両院で約130人、党籍のある一清会の現職国会議員は約10人。代表選に立候補するには国会議員20人の推薦人が必要となる。(佐藤裕介、宮尾幹成) 

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