岸田文雄首相(自民党総裁)は7日、党憲法改正実現本部に出席し、憲法に自衛隊を明記する憲法改正について「憲政史上初の国民投票にかけるなら、ぜひ緊急事態条項と合わせて、自衛隊の明記も含めて、国民の判断をいただくことが必要と考えている」と述べた。
衆参の憲法審査会では、大規模災害などの緊急事態が起きた際、国会議員の任期延長を可能とする緊急事態条項の創設について、与野党が現実的な改憲項目の一つとして議論を進めてきた。首相は、9月の自民党総裁選を意識し、保守層からの期待が強い自衛隊明記案の重要性を強調したとみられる。
7日の実現本部では、緊急事態条項の創設と自衛隊の明記について検討する二つのワーキングチーム(WT)を新設することを決定。首相は「論点整理は8月末を目指して議論を加速していただきたいと期待している」と語った。【園部仁史】
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