岩手県内でクマによる人身被害が2023年度に過去最多となり、2024年も被害が増える恐れがあることから、県は4月19日に“クマの出没に関する注意報”を発表しました。
また、県では20日からクマの被害防止に向けたキャンペーンを展開します。
県は19日、県内全域に「ツキノワグマの出没に関する注意報」を発表しました。
県内では2023年度、クマによる人身被害が46件(49人)で2人が死亡しています。
出没件数も2022年度を2倍以上上回る5877件となっていて、いずれも過去最多です。(2022年度:2178件)
こうしたことから県は、クマに遭遇する可能性が引き続き高まっているとみています。
「クマの餌になり得る生ごみなどを自宅周辺に置かない」といった注意を、継続して呼び掛けます。
こうした中、達増知事は19日の会見で、4月16日に環境省がクマを指定管理鳥獣に追加したことを受けて、被害防止に向けさらに対策を強化する意向を示しています。
達増知事
「環境省の交付金の活用が可能になるので、交付金を活用した追加対策を積極的に検討していく」
また県は、20日から始まる「春のクマ被害防止キャンペーン」を展開します。
キャンペーンは5月末まで行われ、期間中は県のSNSや市町村の防災無線でクマに遭遇しないためのポイントなどが呼び掛けられます。
また「クマに遭遇したら走って逃げない」などと書かれたチラシや、名刺大のカードが山開きに合わせて配られます。
県環境生活部自然保護課 岩渕美保特命課長
「クマに遭遇する確率が上がることを意識して、山菜採りや行楽地、登山に出掛けてほしい」
この上で県は「行楽シーズンを前に、クマに対する危機意識をより高めてほしい」としています。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。