9日に長崎市で行われる平和祈念式典にイスラエルを招待しないことについて鈴木市長は「政治的な理由ではない」と改めて強調しました。

鈴木史朗 市長
「むしろ紛争当事国であるからこそ、呼ぶべきだというふうに私自身としては思っております」「呼んだことによる式典に与える影響を鑑みまして総合的に判断して、招待状の発出を差し控えることになった次第です」

9日に行われる平和祈念式典に長崎市がイスラエルを招待しなかったことを受けて、アメリカやイギリスなど複数の国が駐日大使の出席を見送りました。

日本を除くG7の各国とEUの大使は7月19日付けで市長に書簡を送り、「式典の重要性を理解している」としたうえで「イスラエルを招待しないとロシアやベラルーシと同列に扱うことになる」「残念で誤解を招くものだ」などと伝えました。

鈴木市長は判断は変えないとしたうえで、8日までの間にイスラエルや各国の大使などに口頭で説明し、理解を求めたということです。

被爆者 田中重光さん(83)
「平和祈念式典は亡くなった人の慰霊と核兵器をなくしていこうと集まっているわけだから私は今、戦争をしている国には来てもらいたくない」

40代女性
「毎年、大体アメリカやイギリスは来ていて、一緒に平和式典も出ていて、長崎に寄り添ってくれていると思ったので今回は非常に残念と思った」

70代女性
「招いたほうがいい。全部集まったほうが」「(核の恐ろしさは)見ないと分からない。写真だけでは分からない」

鈴木市長は大使に参加してもらえないのは残念だが、式典が平穏かつ厳粛な雰囲気のもとで円滑に行えるように心を配った結果であり、政治的判断ではないとして、引き続き理解を求めていく方針です。

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