日本維新の会は8日、国会内で「年金改革特別勉強会」を開き、講師として元厚労相の立憲民主党・長妻政調会長を招いた。政党の勉強会で、他党の現役幹部を講師に招くのは極めて異例だ。
勉強会はリモートと併用して行われ、維新の国会議員約50人が集まった。
終了後に取材に応じた音喜多氏は、「ここは思い切って、年金と言えば『ミスター年金』。厚労相として改革の先頭に立った経験者から話を聞くのは極めて有益だろう」と、講師に招いた理由を語った。
年金制度改革について、立憲は現行制度の骨格を維持し、税金を活用した低所得者への上乗せ給付を主張する。維新は年金制度から最低所得保障(ベーシックインカム)への移行も含めた、制度の抜本改革を目指すなど、立ち位置は異なる。
音喜多氏は、「年金制度に限らず、一致協力できることは是々非々で協力していく。きょうの勉強会が、そうしたきっかけにできれば。学べる部分は学んでいく基本姿勢は変えずにいきたい」と語り、今後も立憲や国民民主党から、講師を招く可能性があるとした。
維新の馬場代表は再三、立憲について「たたきつぶす」と発言してきたが、音喜多氏によると、長妻氏を招くことを藤田幹事長が相談し、馬場氏は了承したという。
長妻氏は、勉強会に先立って行われた記者会見で、「もちろんいくらでもお話ししますと。我々の考え方を幅広く知っていただく不断の努力は必要だ」と語り、維新からの依頼を快諾したことを明らかにした。
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