岸田文雄首相は9日、カザフスタン、ウズベキスタン、モンゴルの訪問について「延期することとした」と述べた。改めての訪問は「今後の諸般の事情を踏まえつつ適宜調整したい」と語った。首相官邸で記者団の質問に答えた。
9日昼に長崎市内で開いた記者会見では「取りやめる」と表明していた。九州・日向灘で起きた8日の地震に関連する南海トラフ地震の臨時情報「巨大地震注意」を受け、国内対応を優先した。
訪問先で予定していた「中央アジア+日本」ビジネスフォーラムについて「ビデオメッセージの形で参加する」と説明した。ほかの日程は現時点でオンライン参加などの予定はないという。
カザフスタンとウズベキスタンの両国の首脳と電話で協議したとも明らかにした。「他の国の首脳にも私から直接、日本の中央アジアやモンゴルとの関係重視の方針を伝えていく」と語った。
電話協議はいずれも10分間ほどで、首相は両国との関係を「引き続き力強く推進する考えに変わりない」と伝えた。
カザフスタンのトカエフ大統領は「首相の判断を理解する。日本との一層の関係強化に向けて引き続き連携したい」と伝達した。ウズベキスタンのミルジヨエフ大統領も首相の判断に理解を示した。
首相は9〜12日の日程で3カ国を訪れる予定だった。カザフスタンで中央アジア5カ国との初めての首脳会議に出席し、各国との個別会談などに臨む計画だった。
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