自民党総裁の岸田文雄首相(67)は14日、9月の自民党総裁選に出馬しない意向を固め、与党幹部に伝えた。首相は6月21日の記者会見で「道半ばの課題に結果を出す」と語って続投に意欲を示していたが、内閣支持率が低迷し、党内の求心力が急速に落ち込むなか、これ以上の政権運営を続けることはできないと判断した模様だ。

 14日午前に首相官邸で記者会見を開き、自民党総裁として1期目の任期満了を迎える9月末をもって退陣することを正式に表明する。

 派閥の裏金事件を受けて、通常国会では再発防止に向けた改正政治資金規正法が成立。議員の責任強化やパーティー券購入者の公開基準額引き下げなどを盛り込んだが、報道各社の世論調査では「評価しない」とする回答が多数を占めていた。内閣支持率は低迷し、党内からも首相交代を求める声が上がっていた。

 岸田総裁が不出馬を決めたことで、9月の自民党総裁選後、臨時国会で新首相が選出される見通し。(笹川翔平)

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