岸田文雄首相が9月の自民党総裁選への不出馬を表明したことを受け、同党内で14日、「ポスト岸田」を巡る動きが本格化した。石破茂元幹事長は立候補に必要な推薦人20人が集まれば出馬する意向を明言。次期政権での影響力確保に向け、党内各グループなどによる駆け引きも活発化した。

石破氏は14日、台湾・台北での記者会見で「私のような者でも一緒にやろうと言う方々が20人いれば、ぜひとも総裁選に出馬したい」と表明した。石破氏が出れば5回目となる。党内では推薦人20人の確保が課題との見方が出ている。

茂木敏充幹事長は「極めて残念だ。大変重い決断であり、重く受け止めたい」とのコメントを発表した。茂木氏は「令和の明智光秀にはならない」として首相が再選を目指す限り出馬を見送る意向を示してきた経緯があり、判断に注目が集まる。

2021年の前回総裁選に出馬した野田聖子元総務相は「今なすべき『改革』を国民の皆さんと共に進めていきたい」との談話を出した。首相が率いた岸田派幹部が協議するなど、水面下の動きも加速した。

訪問先の台湾で記者会見する自民党の石破茂元幹事長(中央)=14日、台北市

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