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 岸田文雄総理大臣が、自民党の総裁選に出馬しないことを表明しました。なぜ、このタイミングだったのでしょうか。次の総理総裁は誰になるのか、政治部官邸キャップの千々岩森生記者に話を聞きました。

■岸田総理なぜ、このタイミングで?

 岸田総理が不出馬を発表したのは、6月の通常国会から2カ月、総裁選まで1カ月というタイミングでした。なぜ、不出馬を決めたのでしょうか?

千々岩記者
「取材をしていますと、岸田総理は6月の国会会期末には、出馬は難しいと(不出馬に)相当傾いていました」  2カ月前に決めていたのでしょうか? 千々岩記者
「事実上、決めていたと思います。この2カ月、官邸の中枢を取材していましたが、出馬に向けて岸田総理が何か準備を始めた痕跡もありませんでした。やはり今回、不出馬になったなという印象です」

 どうして、岸田総理は総裁選に出馬しないと決めたのでしょうか?

千々岩記者
「気持ちはずっと前から不出馬に傾いていましたが、不出馬の発表がこのタイミングになったのには大きな理由があります。

それは、国会の会期末から不出馬の表明まで、外交日程が詰まっていたことです。

NATO首脳会議や中央アジア5カ国と首脳会議を行うなど、重要な外交日程が控えていたため、岸田総理はこれらを終えてから不出馬を表明することを決めていたようです。

結果として、今回の南海トラフの件があったため、中央アジアでの首脳会議の日程はキャンセルされました。このことで、少し不出馬表明は早まったのかなという印象です」

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■不出馬の理由は…大きく2つ

■不出馬の理由は…大きく2つ

千々岩記者
「そして、岸田総理が不出馬を決めた大きな理由が2つあります。1つ目は“不祥事”の責任。つまり、自民党の裏金問題です。

普通の企業で不祥事が起きた場合、トップが責任を取らないのはあり得ないという声がずっとありました。岸田総理自身も、このことを重荷に感じていましたし、非常に気にしていました。ですから、どこかのタイミングで『無理だな』という気持ちはあった。

そして、それ以上に大きかったのが2つ目の理由です。

岸田総理が見ていたのは、総裁選の再選ではなく、その後に控えている衆院総選挙です。以前から側近には『仲間を大量に落選させるわけにはいかない』と繰り返していた。つまり、自分が(総理のまま)解散総選挙に臨んだら勝てないと自覚していた、ということだと思います」

 6月には不出馬を決めていたとのことですが、なぜ14日に表明したのでしょうか?

千々岩記者
「外交日程が控えていた。外交は相手があることなので、先に(不出馬を)言うわけにいかず、外交日程がすべて終わった段階で、きょうの発表になったと思います」

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■次期総理総裁の有力候補は?

■次期総理総裁の有力候補は?

 気になるのは、次の総理総裁が誰になるのかという点です。

 “ポスト岸田”候補としては、小泉進次郎元環境大臣、石破茂元幹事長、河野太郎デジタル大臣、上川陽子外務大臣ら8人の名前が挙がっています。どなたが有力だとみていますか?

千々岩記者
「まだ1カ月あるので分かりませんが…思い切って言いますと、この中で先頭集団にいるのは小泉元環境大臣と石破元幹事長ではないかとみています。

多くの世論調査で、2人は常に1位、2位に並んでいます。今回の総裁選では、どれだけ世論に訴えられるかが重要です。

派閥や自民党の大物議員が水面下で決める総裁選ではありません。どれだけ(国民に)信頼されるかというのがポイントですので、今回は世論調査が重要になってくると思います」

 小泉氏が出馬する可能性は、あるのでしょうか?

千々岩記者
「石破氏はかねてから、強い意欲を見せています。小泉氏は、まだ黙っています。ただ取材してみますと、小泉氏は今回かなり意欲があることが伺えます」

(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2024年8月14日放送)

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