自民党の小林鷹之前経済安全保障担当相と小泉進次郎元環境相は15日午前、東京・九段北の靖国神社を参拝した。岸田文雄首相が9月に予定される党総裁選への不出馬を表明したことを受け、党内に「待望論」がある両氏の動向に注目が集まっているが、小泉氏は取材には応じず、小林氏も自身の出馬については明らかにしなかった。
小林氏は参拝後、記者団に、参拝した思いについて「先の大戦で戦火に倒れた尊い犠牲に対して、哀悼の誠をささげた」と説明。小林氏の祖父が中国で戦病死しており「戦没者の遺族の一人として参拝した」とも語った。
首相が14日に不出馬表明したことについては「非常に厳しい状況において防衛力の抜本強化、継続的な賃上げ、原発の再稼働など、やるべきことを着々と進めてきた」と評価した上で、「今の政治状況のなかで、一つの責任を取られたことを重く受け止めている。党改革を後退させることがないように頑張っていく」と述べた。
自身の出馬に関しては「今は何度も申し上げている通り、政治家としての力を高めることに尽きる」と述べるにとどめた。
小泉氏は参拝後の記者団の問いかけには応じなかった。小泉氏は環境相だった2020、21年を含めて、終戦の日に参拝を続けている。
岸田首相は22、23年に続いて参拝せず、自民党総裁として私費で玉串料を奉納した。現職閣僚では新藤義孝経済再生担当相と木原稔防衛相が15日午前に参拝した。【森口沙織、遠藤修平】
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