河野太郎デジタル担当相=3月29日午前、首相官邸(春名中撮影)

河野太郎デジタル相が自民党の国会議員に対し、マイナンバーカードに健康保険証機能を持たせた「マイナ保険証」が利用できない診療所や病院があった場合、公的な相談窓口への連絡を支援者に呼びかけるよう求める文書を配布していたことが20日、分かった。

マイナ保険証の利用率は5%程度と低迷が続き、状況の打開を図る狙いがありそうだ。ただ、実質的な「通報」を促すことで医療機関へ圧力をかけていると批判を招く可能性がある。

文書は、利用率低迷の原因を「医療機関の受付での声かけにあると考えられる」と指摘。マイナ保険証が使えなければ、マイナンバー総合フリーダイヤルに電話するよう呼びかけ「厚生労働省から必要に応じて事実確認する」とした。今後、自民党の都道府県連や地方議員にも依頼すると記載している。

河野氏の事務所によると、スタッフが19日までに国会内の自民議員の事務所に配布した。デジタル庁と事前には調整していないという。

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