小泉進次郎元環境大臣が、来月27日行われる自民党の総裁選挙に出馬する意向を固めたことで、“ポスト岸田”レースの構図が変わりそうです。

その人の姿は、21日、自民党本部7階にありました。

小泉進次郎元環境大臣
「(Q.出馬意向の報道が出ていますが)周辺の報道ですから一つ一つお答えするのは控えさせていただきます」
「(Q.周りから出てほしいという声が)ありがたく思っています」

待望論がありながら、これまでは出馬を見送ってきた小泉氏ですが、今回は違うようです。密かに周囲の議員に「憲法改正を掲げて出馬したい」と伝えていました。

唐突に持ち出された“憲法改正”。最近になって、言及することが増えています。

小泉進次郎元環境大臣(先月14日)
「自分たちの手で、この国の憲法を書こう、書かなければいけない。それを誓って、約束をして出来上がったのが自由民主党なんです。我々、本気でその約束を果たす努力をしていかなければならない」

どの条文を、どのように改正するのかという具体案への言及はないものの、原点回帰が必要だとしています。

政策面での“参謀役がいない”とも指摘されてきた小泉氏。今回は、菅元総理周辺の官僚らが政策を練り上げる作業にあたっているとみられます。

“未知数”な政策の一方で、抜群の強さをみせるのが知名度です。

23年前、総裁選に圧勝した小泉純一郎氏。森政権で低迷した支持率を回復させ、直後の参院選にも大勝しました。党内には、こうした“勝ちパターン”の再来を期待する声が上がっています。

自民党・閣僚経験者
「今回は、自分の議員生命がかかった総裁選だ。衆院選を1回乗り切るための総理なんだから、政策的な強みがなくても、選挙に勝てればそれでいい。この厳しい情勢のなかで、自民党を救うことができる選挙の顔になれるかどうかという1点だけだ」

知名度という強みが脅かされることになるのは、“5度目の正直”の石破茂元幹事長です。

石破氏の陣営
「進次郎が出てきたら、最も厄介だ。選挙の顔にもなる。ほかとは役者が違うよ」

小泉氏と同じ40代で、先陣を切って出馬表明した小林鷹之前経済安保担当大臣。当て込んでいた若手・中堅の票が小泉氏に流れる可能性もあります。

小林鷹之前経済安保担当大臣
「(Q.小泉さんは総裁選を勝つにあたって壁になってくる)識見・経験ともに尊敬している先輩議員ばかりですので、胸をお借りする気持ちで頑張っていきたい」

小泉氏の登場で、出馬を探る候補の推薦人確保にも影響が出そうです。

加藤勝信元官房長官
「(Q.推薦人の確保については、進捗はいかがでしょう)一つ一つ進んでいますけれども、まだ、頑張らなきゃいけない。いまの状況です」

自民党は21日、総裁選のPRのためのポスターや、動画を公開しました。『時代は誰を求めるか』と題され、安倍晋三氏が中央に、田中角栄氏、小泉純一郎氏ら歴代総裁の面々が並びます。

平井卓也広報部長
「“派閥が、ほぼなくなった状況”での総裁選となっていますので、手加減なし、忖度なし、筋書きなしの総裁選になる」

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