土砂崩れによって道路が寸断され地域が孤立したという想定で、水や薬などの物資をドローンを使って運び届ける訓練が長井市で行われた。

この訓練は、デジタル技術を活用した街づくりに取り組む長井市が、災害時におけるドローンの有効性を検証するためドローンの開発企業や県とともに行ったもの。
訓練は「地震による土砂崩れで道路が寸断され、避難場所となっている特別養護老人ホームが孤立した」という想定で行われ、合わせて約30人が参加した。
今回の実験で使われたドローンは、箱をつり下げて運ぶタイプと、機体に収納スペースを備えたタイプの2種類で、飲料水や医薬品などの物資を最上川の対岸から約500メートル離れた施設まで飛行して運んだ。
1回の飛行に要した時間は往復で5分ほど。この日は予定していた4往復より飛行回数を増やして物資を運搬する手順の確認や課題の検証を進めていた。

(長井市総合政策課 塚田知広 補佐)
「道路の復旧よりも早く空中から運ぶことで物資輸送が迅速にできると改めて確認できた。物資の運べる量もある程度の目途がついた。それを視野に入れてできるだ
け早く、孤立化が想定されるところも考えながら計画を立てていく」

長井市によると、物資を空輸する実験は県内では初めてということで、今後は、災害が想定されるエリアでのドローンの発着地点の選定などを進め、できるだけ早期の実用化を目指すとしている。

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