自民党総裁選は11人が立候補に意欲を見せる混戦模様です。衆議院静岡4区選出で、上川陽子外相のもとで政務官を務める自民党の深澤陽一 議員に上川外相の人柄や立候補の可能性などについて伺いました。

小林氏に続き小泉・林・高市氏が立候補表明へ

総裁選に名前が挙がる11人のうち、小泉元環境相は8月30日にも立候補を表明する方向で調整に入りました。

また、林官房長官も現時点では27日に表明する方向ですが、台風の状況などを見て最終判断する見通しです。

更に推薦人の確保に目途がついた高市経済安保担当相も来週、出馬を表明する予定です。

-各陣営の動きが本格化し、静岡1区選出の上川外相も22日「勢いが加速している」と話していましたが、深澤さんはどの議員を支持・支援するのかは決めていますか?

深澤陽一 衆議院議員(静岡4区):
はい。8月16日に上川外相からそのような趣旨の電話があり、その際に上川外相を支援するとお伝えし、表明をしています

-直接電話があった?

深澤陽一 衆議院議員:
そうです

上川外相の魅力は?

-上川外相とは元々同じ岸田派の同僚議員であり、現在は外務相と外務政務官という関係にあるほか、深澤さんが初当選した際の県連会長でもありました。深澤さんから見た上川外相の魅力や優れた点はどういった部分でしょうか?

深澤陽一 衆議院議員:
私は元々24~5年前に国会議員の秘書をやっており、その際に上川外相が初当選した時の応援団としても入っていた。その秘書時代に上川外相の姿を横で見ていたが、上川外相は毎日徹夜するぐらい政策熱心。自分の政策や質問を徹夜して作っていた。

私の事務所が横にあったが、朝来てもずっと上川外相の事務所が開いている。その姿を見て私は「上川事務所でなくて良かったな」と、そう思うくらい政策熱心です

一方で、上川外相がまだ外相になる前、昼食は秘書やSPの分まで毎日全員分作っていたと、そういう家庭的な部分がありまして、そういう意味では両立しているような能力のある方だと思います

-仕事に関して優れている点は?

深澤陽一 衆議院議員:
内政では法相の時代に難しい決断をしたというのは皆さんご承知だと思うが、今回外相に就任された際、当時の林外相(現・官房長官)はG7の議長国で、まだ11月に会議が残っていて、「ここで上川氏に代わったらどうかな?」と、みんな心配していた。

でも、国連に行った時の上川外相の主張、女性目線の活躍など、自分の考えを持って外相を務めている姿は本当に素晴らしいと感じています

上川外相の推薦人確保の目途は?

-みなさん気になっているのは実際に上川外相が立候補できるのかという点だと思います。推薦人確保の目途は立っているのでしょうか?

深澤陽一 衆議院議員:
推薦人に誰がなるのかは上川外相やいま動いてもらっている方たちが相談すると思うが、私の目算では20人ほど支援者が集まっている。ただ、全員が推薦人になるかは、私ではわからない。おそらくいけるだろうと感じております

同世代40代の評価は?

春香クリスティーンさん:
自民党は変わらなければならないという声が目立ちますが、内部から「変わろうとしている」と感じますか?

深澤陽一 衆議院議員:
例えば上川外相の話をすると、立候補の時点でもう派閥の人には声をかけないと。派閥ではなく違うところから声をかけるという行動があって。

旧宏池会の中でも早々に上川外相、あるいは林官房長官ではない方に支持を表明したり、自民党の中ではそういった今までのつながりの中で考えるのではなくて、自分の考え方で議員がみんな動いているというイメージはある。

それが変わったという印象かどうかはわかりませんが、内部では変わったなと感じます

春香クリスティーンさん:
今回小泉氏や小林氏のように40代の方が名乗りを上げていますが、同じ40代としてどのように感じますか?

深澤陽一 衆議院議員:
世代が違うと価値観も違う。そういう意味では若手が出ていくというのは非常に重要なことだと思うし、特に最近はデジタルやAIなど新しい流れが出てきている。そういったものを取り込んでいくのは若手が向いていると感じる

宮下純一さん:
リーダーが変わっていくということも大事だと思いますが、党が変わっていくということが若手へのメッセージとしてとても大事だと思います。本気度というのはどのぐらい感じますか?

深澤陽一 衆議院議員:
総裁選の中で、政治とカネの問題はどうなるのかという話がおそらくこれから出てくると思います。

まだ、候補者の中では政治とカネの問題について国民の期待するような改革は意見の中で出てきていないので、今後、総裁選の中で議論されていくと思うし、しなればならない。変わっていくことをこれから示さなければならない。

同じ派閥の2人が意欲 やりづらさは?

-今回の総裁選には同じ岸田派の林官房長官も意欲を示していますが、同じ派閥の先輩が2人意欲を示すということでやりづらさはありますか?

深澤陽一 衆議院議員:
非常にやりづらさを感じております。派閥がなくなったといっても、今までの人のつながりや義理などがなくなったわけではないので、そういった意味では、私は林官房長官を思いとしては支持・支援しております。

ただ、21日に林官房長官から電話があり、その際に「上川外相を応援している」と伝えると「わかっているよ」と優しく言ってもらったので。今までの経緯で、上川外相は私にとって家族のようなものなので、そういった自分の(上川外相を応援するという)スタンスをしっかり伝えております

-岸田首相が不出馬を表明する中、総裁選は過去最長の15日間の日程が取られました。どのような論戦に期待し、また、どのような点がポイントになるとお考えですか?

深澤陽一 衆議院議員:
先ほども言ったとおり、政治とカネの問題についてどういった改革をしてくれるのか、また継続するのかが注目されると思います。

もう1つは全体的には経済が好調だという全体の雰囲気があるが、静岡選出としては「地方は苦しいのだと。もっと賃上げ、経済の成長を進められる、国が引っ張っていくのだ」と、そういった姿勢を示せるリーダーになってもらいたいと思いますし、そういった議論を期待しております

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