任期満了に伴う茂原市長選は21日、投開票され、元千葉県議の新人、市原淳(あつし)氏(47)が、現職の田中豊彦氏(71)を破り、初当選を果たした。当選を決めた市原氏は選挙事務所で支援者を前に「現職との厳しい戦いで、(選挙)期間中は不安になることもあったが、日を重ねるごとに温かい言葉をもらうことができた。良い街になったと言われるように精いっぱい頑張る」と笑顔で話した。
選挙戦は、自民党県議経験者2氏の一騎打ち。同県連は両氏の推薦を見送り、公明党県本部も自主投票にした。保守系を中心に市議をほぼ二分する激しい戦いになった。
市原氏には、自民の石井準一参院議員や臼井正一参院議員、石破茂衆院議員らが応援に駆けつけた。告示前の県政報告会には熊谷俊人知事を招き、県とのパイプを強調した。
政策面では、「チェンジ茂原」を合言葉に40代の若さを強調して「トップが変われば街は変わる」と呼びかけた。また、昨年9月の水害について「市が内水対策をしてこなかったのが原因だ」と田中氏を批判し、薬剤師の立場から救急救命医療の充実を、子育て世代として給食費無償化や英語教育の促進を訴え、若い世代を中心に無党派層などに支持が拡大した。
一方、田中氏は自民・森英介衆院議員や茂原商工会議所の秋葉吉秋会頭らが支援し、連合千葉から推薦を取り付けた。また、県議時代からの後援者や業界団体、企業、労組などに支持拡大を狙い、行財政改革など4期16年の実績を強調して「茂原発展のためもう1期、頑張りたい」と市政の継続を訴えたが、市原氏の勢いに及ばなかった。
投票率は46・92%。当日有権者数は7万3680人。【高橋秀郎、松尾知典】
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