記者の質問に答える日本維新の会の馬場伸幸代表=衆院第1議員会館で2024年6月28日午後0時41分、平田明浩撮影

 日本維新の会の馬場伸幸代表は26日、パワーハラスメントなどの疑惑を文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事について、県議会が30日に開く調査特別委員会(百条委)の証人尋問で知事の説明を聞いた上で、辞職の要求を含めて党としての対応を協議する考えを示した。大阪市内であった党会合後、記者団に答えた。

 維新は2021年の知事選で自民党と共に斎藤氏を推薦した。馬場氏はこれまで、パワハラ疑惑などの真相解明を優先する姿勢を示してきたが、25日投開票の大阪府箕面市長選で大阪維新の会公認の現職が落選したことや、世間の批判の高まりを受けて、軌道修正を迫られたとみられる。

兵庫県知事のパワハラ疑惑などを審議する県議会の百条委が、関係する県職員6人を証人尋問した。全職員を対象にしたアンケートの中間報告について取材に応じる斎藤元彦知事=神戸市中央区で2024年8月23日、山田麻未撮影

 馬場氏は「普通の国民の方が聞いて『なるほど』『そうだったのか』と思ってもらえる中身なのかどうか、我々も見させていただきたい。百条委は続いても、(斎藤知事に)大きな姿勢の違いはない」と説明。斎藤知事の説明次第で、今後の対応を判断するとした。

 記者団から斎藤知事の辞職を求める可能性を問われると、「今の段階では申し上げにくい」としつつ、知事の証人尋問後、日本維新の藤田文武幹事長や兵庫維新の会のメンバーと協議する段取りを既に決めていることを明らかにした。【東久保逸夫】

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