【東京】海上保安庁は27日午前、2025年度予算の概算要求案を発表した。海保として最大級となる新たな船艇「多目的巡視船」の導入に向けた建造費34億3千万円を新たに盛り込んだ。29年度にも就役する予定で、南西諸島の有事などを想定した住民避難や自然災害、テロなどにも対処する。

海上保安庁が新たに導入する「多目的巡視船」のイメージ画像(同庁提供)

 多目的巡視船は全長約200メートルで、総トン数は約3万トン。海保が現在保有する最も大型の巡視船は約6500トンで、その5倍近い規模になる見込み。

 船内は約千人を収容可能とし、ヘリコプターの離着陸や格納に加え、トラックやバスなど大型の車両も搭載できるという。

 建造費の総額は約680億円。災害時は警察や消防、自衛隊などの人員や物資の被災地への輸送にも活用する。平時は大規模な海上警備に対応できる拠点などとして運用する。

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