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 自民党総裁選への出馬を表明した河野太郎デジタル大臣(61)が裏金の返還を要求したことにについて、安倍派の議員は「唐突だ」と猛反発し、物議を醸しています。

■河野氏の「裏金返還の要求」発言が波紋

 立候補の会見から一夜明けた27日、河野氏は自民党議員にあいさつ回りを行いました。その河野氏、26日の会見が波紋を広げています。

 裏金問題を巡って、河野氏が不記載額を返納するよう求めたことについて、自民党内からは反発の声が上がっています。

 議論を呼んでいるのは、「裏金返還の要求」です。

麻生派 河野氏
「不記載になってしまった金額を返還することで、けじめとして前へ進んでいきたいと」

 怒り心頭なのは、政治資金パーティーの裏金の還流を受けていた安倍派や二階派などの議員たちです。

安倍派 衛藤征士郎衆院議員
「(Q.河野氏の発言の受け止めは?)極めて唐突な発言だった。非常に違和感を感じるし、よくよく考えた発言ではないなと」

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■「裏金議員への対応」進次郎氏の方針は?

■「裏金議員への対応」進次郎氏の方針は?

 河野氏の発言によって、総裁選は裏金議員への対応が争点の一つとなり始めました。  石破茂元幹事長は出馬表明の際、「公認するにふさわしいかどうか、徹底的に議論すべきだ」と次の国政選挙で“非公認にする可能性を示唆”しました。  一方、小林鷹之前経済安全保障大臣は出馬会見する前の9日、「裏金議員が要職から外されている現状を見直すべきだ」と主張しました。

 これが批判を浴び、出馬表明会見では「国民の一定の理解が得られた時点で、適材適所の人事を行うことが大切という趣旨だった」と表現を和らげました。

 出馬会見を予定している小泉進次郎元環境大臣の発言に注目が集まります。

自民・中堅議員
「裏金問題については、前の人より厳しいことを言わないといけなくなっている。小泉さんはどうするんだろう。非公認とは言えないよね。非公認なんてしたら、離党する人が続出するんじゃないか」

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■麻生氏が河野氏にエールも「投票縛らない」

■麻生氏が河野氏にエールも「投票縛らない」

 渦中の河野氏は27日午後、唯一存続を決めている派閥・麻生派の夏季研修会に出席。派閥会長の麻生太郎副総裁は、河野氏の支援を表明しました。

 河野氏にとっては大きな援軍となりますが、麻生氏は他の候補を支援することも容認しました。

麻生氏
「“一致結束箱弁当”みたいに縛り上げるつもりは全くないし、河野太郎もそれを期待していない」

 ただ、麻生派の議員によると、決選投票では1人の候補に投票する方針だといいます。

 河野氏にとって、厳しい総裁選になりそうです。

(「グッド!モーニング」2024年8月28日放送分より)

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