28日、関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」に橋下徹氏が出演し、来月27日に投開票が行われる自民党総裁選について持論を交えながら解説しました。
もし自身が出馬するなら「裏金議員に刺客を!」と訴えて戦うと述べ、裏金問題が指摘された議員を公認せず、「全部入れ替える」と主張しました。
まず今回の総裁選について橋下氏は、「日本の社会が変わる可能性というか、方向性が決まります」と指摘する一方、「『政治と金の問題』は国民が一番関心があるんですが、これは誰がやっても残念ながら変わりません」と断言。
「自民党の仲間の議員に配慮して、いま以上に変わることはないと思いますね」と話しました。
ここで裏金問題について、「石破元幹事長や河野デジタル大臣は『返納』など厳しい姿勢を見せているが?」と質問が出ましたが、「返納ぐらいで終わりますよ。本当は全部領収書を公開させて、税務署みたいな機関を入れて、ガチガチにチェックをするのが政治と金の改革だけど、そこまでは誰も言っていません」と指摘。
さらに「石破さんもかなり発言修正されて、『裏金議員』は公認しないという話から『一般論』だと。『政治と金』の議員だけでなく、それぞれの議員を見ていく中で、『政治と金』の問題もちょっと見ていくと修正した」と石破元幹事長の姿勢の変化について言及しました。
■総裁選に立候補に意欲を指名している議員を解説
また、総裁選に立候補に意欲を示している議員の考え方についても解説しました。
橋下氏は議員たちについて、「『国家』『伝統的価値観』を重んじる」か、「『個人』『改革』を重んじる」か、さらに「議員とのコミュニケーションを積極的にとる」か「控えめ」かに沿って、説明しました。
まず、「『国家』『伝統的価値観』を重んじる」議員には、高市早苗氏、小林鷹之氏を。
「『個人』『改革』を重んじる」議員には、上川陽子氏、河野太郎氏、茂木敏充氏を挙げました。
そして議員とのコミュニケーションに積極的な側として、茂木氏、小林氏を、控えめな側として上川氏、高市氏、河野氏を示しました。
そのうえで…
【橋下徹氏】「結婚後も夫婦が望めば、それぞれが結婚前の名字を称することを認める「選択的夫婦別姓」を挙げ、『国家』、『伝統的価値観』を重んじると、夫婦は同じ名前じゃないとだめだ、と。同性婚はだめだ、と。
『個人』『改革』を重んじる側の人は、個人を重視していこうと、選択的夫婦別姓も賛成、同性婚も賛成。
外国人への対応も変わります。『国家』、『伝統的価値観』を重んじる側は、外国人は(移民は)できるだけ日本に入れちゃだめなんだと。日本国民だけで、日本国籍だけでやるんだと。
『個人』『改革』を重んじる側の人たちは、これからの時代、外国人にもどんどん開いていかなきゃいけないと。だいぶ変わります。
いままで安倍さん(元総理)は、『国家』、『伝統的価値観』を重んじる側だったんで、自民党がこちら側だったんです。
でも世論調査をやると、自民党の支持層って、結構、『個人』『改革』を重んじる側なんですよ。
いままで安倍さんの強さもあって、国会議員はみんな『国家』、『伝統的価値観』を重んじる側に流れていたんですけど、今回、自民党がどっちに行くか注目しています」
そしてこのほかの有力議員を分類していきました。
まず石破氏を、「議員の仲間が少なく、飲み会とか好きではないタイプ、僕と全く同じタイプ」として、「議員とのコミュニケーションに控えめ」の側だと説明。
「どちらにいくか微妙なんですが、『選択的夫婦別姓』には賛成。国家とかガンガンに言う人ではありません」として、「『個人』『改革』を重んじる側」だと指摘しました。
次いで言及したのは、小泉進次郎氏。
これまで議員とのコミュニケーションを取らなかったが、最近は「コミュニケーションを積極的に取る」ようになってきたと述べ、国家とか伝統的価値観というよりも、個人、選択的夫婦別姓とか同性婚をどんどん認めていきましょうという立場だと解説しました。
そして話題に上ったのが、小泉氏とは同じ40代の小林鷹之氏。
橋下氏は「伝統的・保守的な考え方」と話し、郵政民営化やライドシェア、など一気に改革することに否定的、選択的夫婦別姓も反対だと解説し、「小泉元環境大臣とは考え方が真逆なので、注目している」と話しました。
■「国家・伝統的価値観を重んじる」自民党から変わるかに注目
党員の人気は、小泉氏が1位、石破氏が2位、3位が高市氏だといいます。
橋下氏は、「石破氏は国民からの人気はあるが、議員からの人気がない」と指摘したうえで、「それでいいと思うんです。議員とのコミュニケーションを重視してしまうと、議員のことばかり考えた政治をする。政治と金の問題模擬委のことを考えて踏み切れない」と述べました。
また小泉氏については、外交などで経験不足が指摘されると聞かれ…
【橋下徹氏】「小泉さんの武器は、なんと菅さん(前首相)の全面支持なんですね。菅さんは官僚組織を動かすのは、本当に長けていますから。小泉さんが仮にリーダーになった時に、小泉さん一人でやるのは無理だけど、チームであれば、茂木さんとか河野さんとか仲間でチームでやれば、あんまり問題ないと思いますよ」
■橋下氏は総裁選を戦うなら「裏金議員に刺客を!」
最後に、もし橋下氏が総裁選を戦うとしたらと聞かれ、「絶対通用しない」と前置きしたうえで、「裏金議員に刺客を!」とフリップを掲げ、「裏金議員を全部一掃して、公認しない。(同じ選挙区に別の候補を立てて)全部入れ替えますよ」と提案。
「でも(総裁選で)これをうたったら、国会議員誰1人応援してくれない」としつつも、「議員というのは次の総選挙のことを考えているから、世論が(裏金議員を許さないと)沸騰したら、(「裏金議員を一掃」という提案にも議員が)みんなついてきます」と話しました。
(関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」2024年8月28日放送)
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