滋賀県は２２日、同県野洲市の介護老人福祉施設で入居者への虐待があったとして、「特別養護老人ホーム野洲篠原すみれ園」を運営する同県栗東市の社会福祉法人「すみれ厚生会」に対し、５月１日から１年間、新規利用者受け入れ停止の行政処分にした。
県によると、施設では昨年４月、職員から入居者への暴言などの虐待が確認され、野洲市が行政指導した。その後も昨年１０月までに職員３人が入居者１２人をたたいたり、押さえ付けたりするなどの虐待が計１５件あった。
前施設長は虐待を認識していたが野洲市に報告せず、内出血のあった入居者の家族に「事故が原因だった」と虚偽の説明を職員からさせていた。職員は「人が足りず余裕のない職場環境で（虐待を）してしまった」と話しているという。
県は「再発防止のため職場の環境の改善に努めたい」とコメントした。
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