自見英子地方創生担当相は30日の閣議後記者会見で、結婚を機に地方移住する若年女性に支援金を支給する方針を事実上撤回すると表明した。2025年度予算概算要求に関連経費を盛り込んだが、未婚女性に限定して支援することに批判が相次いでいた。

自見氏は「政策の趣旨により即した事業となるよう、移住支援の在り方について今後中身を検討し直すよう指示した」と述べた。

政府は東京から地方に移住する単身者に、自治体を通じて最大60万円の支援金を支給している。近年、東京圏への転入超過数は女性の方が男性より多く、政府は女性の地方移住を後押しするため、この支援金事業の拡充を検討。未婚女性が結婚を機に移住する場合の支援金上乗せなどを想定していた。

自見氏は会見で「男女の賃金格差やアンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)、固定的性別役割分担意識が、女性や若者の地方移住を阻害する要因と考えられる」と強調。こうした要因の解消につながる内容に支援策を見直す考えを示した。

自見英子地方創生担当相

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