立憲民主党の代表選への立候補を表明している野田元首相は2日、BSフジ「プライムニュース」に出演し、新代表に選出された場合、外交・安全保障分野などは現実路線を進めていく考えを強調した。
野田氏は、集団的自衛権の行使容認などを柱とする安全保障関連法について、「政権を取ったら180度、政策転換なんてことをやってしまったら、国際社会からは相手にしてもらえない」と指摘。
「検証を丁寧にやっていくことは必要だ」とした上で、現状を維持していくべきだとの認識を示した。
一方、自民党の派閥の裏金事件を巡っては、安倍派の事務局長が法廷で、元幹部の国会答弁と食い違う説明をしたことを指摘し、「うそをついていた可能性が大ではないか」として、予算委員会での証人喚問を改めて求めた。
また、自民党に多い世襲議員についても問題視。
野田氏は、立憲では「同一選挙区から三親等以内が連続しては駄目だというルールを内規で作っていく」と述べた上で、「党のガバナンスの改革の勝負をまずやって逆に自民党にぶつけていく」と強調した。
さらに、野田氏は、6月に立憲や日本維新の会など野党が反対する中、成立した改正政治資金規正法について、「天下のざる法」と批判し、次の臨時国会では、野党が関連の法案を共同で提出し、自民党に迫るべきだと主張した。
過去には、企業団体献金の先行廃止を求める日本維新の会に対し、立憲はルールを定め各党一律で廃止する「イコールフィッティング(競争条件の同一化)」を主張して対立した経緯がある。
これについて、野田氏は「イコールフィッティングではなくて自分たちも率先してやるという政治文化を作っていきたい」と述べた上で、「そういう方針を示して賛同を得る代表選にしたい」と語った。
維新を巡っては、これまで馬場代表が、野田氏が新代表に選出されても立憲との選挙協力は「一切ない」としているが、野田氏は、「対話できる環境があるならば、どこで何が起こるか分からない。あらゆる野党と対話する機会を作っておきたい」と述べた。
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