自民党神奈川県議団の会議室を訪れた河野デジタル相

 自民党総裁選に出馬する河野太郎デジタル相=衆院神奈川15区=と、党県連会長の小泉進次郎元環境相=同11区=が2日、神奈川県庁内にある党神奈川県議団の会議室を相次いで訪れ、それぞれ支援を要請した。党員・党友による地方票は国会議員票と同数あるため、その行方が勝敗に影響を与えるとみられている。両氏は別々に訪問し、いずれも10分ほど滞在。県議団側は、公務で不在だった柳下剛県議長を除く全45議員が出迎えた。  2021年の前回総裁選に続く挑戦となる河野氏は、記者団に「前回は県議の皆さんに本当に熱心に応援してもらった。残念ながら決選投票で負けたが、今回はしっかり頑張りたいと申し上げた」と明かした。当時、支援を受けた小泉氏と戦うことについて「総裁選の間はしっかり政策議論をし、終わったら同じ方向を向いて改革を推進するということで、ノーサイドで頑張っていきたい」と強調。県内勢力の分断を懸念する声に関しては「全くない」と言い切った。

河野氏に続き、会議室を訪れた小泉元環境相=いずれも県庁で

 一方、小泉氏は面会後、「県連会長になって県内の隅々まで(地方議員の)皆さんと一緒に回った経験がなければ、総裁選に挑む自分の基盤はできなかった」と記者団に説明。県議一人一人と「熱のこもった握手」を交わしたと明かし、支持取り付けに自信をのぞかせた。「皆さん、立場があるのはもちろんだが、一人一人が判断し、その後は一致団結してやっていけると思う」とも語った。  3年前は石破茂元幹事長を含む「小石河連合」として共同歩調を取った河野氏と小泉氏が相まみえることについて、ある県議は「同じ県内から2人も出るなんて喜ばしいことで、活発に議論を戦わせてほしい。禍根が残ることはない」と話した。県選出の国会議員には両氏のほか、小林鷹之前経済安全保障担当相を推す動きもあり、別の県議は「誰を支援しろ、などといった縛りはない。それぞれの候補の訴えを聞いて、投票先を決めればいい」と、県議団が自主投票になるという見通しを示した。(曽田晋太郎) 

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