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これまでに7人以上が出馬を予定している自民党総裁選。前代未聞の候補者乱立で結局得をするのは誰なのでしょうか。

■“ポスト岸田”に10人?乱戦の様相に

10人ほどの名前があがる乱立・乱戦の様相です。

3日、正式に「ポスト岸田」に名乗りをあげたのは、午前中に解散届を出した旧岸田派ナンバー2の座長を務めたこの人です。

自民党 林官房長官(63)
「この度、この大変難しい状況の中でありますが、自民党総裁選挙への出馬を決意させていただきました。人にやさしい政治、『仁』の政治を行っていきたい」

林官房長官が自民党総裁選に挑むのは2012年以来、2度目です。
ただ、当時は参議院議員。参議院から総理が誕生した例はありません。それも踏まえて3年前―

林参議院議員(当時)
「(国を)かじ取りをしていくためのひとつのハードルとして、衆議院のくら替えというハードルを超えなければいけないんだろうと」

衆議院へとくら替えをしています。

自民党 林官房長官(63)
「憲法改正、ずっと取り組んでまいりました。参議院時代には憲法審査会の会長も務めさせていただきました。総裁の任期は3年です。任期中の国民投票への呼びかけ、これにつなげていきたい。国会の発議を任期中に行いたい」 選択的夫婦別姓については― 林官房長官(63)
「私は個人的には選択的夫婦別姓というのはあってもいいのかなと、個人的には思っています」
「ただ総裁、総理となってどうしていくのか考えた場合に、まだいろんな意見があります」

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■小泉氏 2日に続き都内視察

■小泉氏 2日に続き都内視察

この人は3日、都内の介護施設を視察しました。 自民党 小泉元環境大臣(43)
「きょうは朝から、こんないっぱい人が来ちゃって、びっくりしちゃってすみません」
「すごくきれいにやられていますね。(塗り絵)毎日やってるんですか?」 入所者
「塗り始めで」 小泉元環境大臣(43)
「いま僕の息子が4歳なんですけど、うちの息子も塗り絵が大好きで、こんなにきれいにできませんけどね」

入所者からは、こんな声も…

入所者
「がんばって首相になるように」 2日は幼稚園を訪れ、3日は介護施設。正式な出馬会見はこれからですが、すっかり総裁選モードです。 小泉元環境大臣(43)
「やはり介護の分野、大事なことというのは、いかに人材が不足している中で人材に来ていただくか、この人手不足に対応することがやはり現場のみなさんの声からも明らかになりました」 次のページは ■“ポスト岸田”対立候補の背後に麻生氏も

■“ポスト岸田”対立候補の背後に麻生氏も

同じ40代、真っ先に出馬を表明した小林鷹之前経済安保担当大臣は、3日朝、党本部に。

自民党 小林前経済安保大臣(49)
「(Q.先ほどの面会は麻生副総裁?)そうですね、はい」
「(Q.総裁選に向けてのアドバイスは?)大いに頑張ってということで励まされました」

取材に応じているその最中に、背後では―

河野氏の支援を表明

自民党・麻生副総裁が支援を表明しているのは、麻生派に所属する河野太郎デジタル大臣。

自民党 河野デジタル大臣(61)
「おっ、すごい。力強い、握力強い」

河野大臣も、3日、子育て支援施設を視察しました。

河野デジタル大臣(61)
「認可施設とそうでない施設との差が厳然とあって、これをなんとか縮めないといけないのかなと思っています」
「お子さんをいろんなところで預かってもらっているときに、なるべく格差が出ないようにしないといけないのかなと」

河野大臣、 麻生副総裁からの支援はあるものの、派閥としてのまとまった支援ではありません。

なにしろ、かつてない数が立候補するとみられる総裁選。
前回は河野大臣を支援した小泉元環境大臣と石破茂元幹事長も対立相手です。 村上誠一郎氏
「どうも、どうも。ご苦労様です」 石破茂氏
「お世話になります」 村上誠一郎氏
「がんばってね」 石破茂氏
「同期のよしみで」

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■若手が有利?候補者乱立の背景

■若手が有利?候補者乱立の背景

自民党総裁選への出馬を表明したのは4人。さらに3人が近く表明を予定し、3人が意欲を示しています。 自民党 上川外務大臣(71)
「新しい形の総裁選への立候補へとつながるように、精一杯、最後のギリギリまで頑張っていきたい」

候補者乱立、得をするのはだれ?

(政治部・笠井美来記者)
「候補者が乱立することは、党にとっては色んな人材をアピールできるという面もある。ただ討論会でも人数が多い分、1人あたりの時間が短くなり、本質的な議論ができないのではという指摘もある。そういう意味では、論戦となってもなかなか議論を深めるのは難しく、ベテランにとっては攻め手にかけ、小泉氏や小林氏のような若手にとっては逃げ切りやすくなるという面もある」

自民党のベテラン議員からは、こんな声も―

自民党 ベテラン議員
「林さんが出ないと旧岸田派が草刈り場になってしまう。林さんは今回勝とうだなんて思っていない」 (政治部・笠井美来記者)
「乱立の背景には、派閥の縛りがなくなり、今までより意欲を示しやすくなったことが一番大きいと思う。勝てる見込みがなくても、自分の選挙のことも考えれば、名前を売れる絶好の機会で、ある程度の票をとれれば、ポストを得られる可能性もある。きょう(3日)出馬会見した林さんの陣営も『今回は短命政権だろうから次を狙えばいい』と話しています」
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