兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラなどの疑惑で内部告発された問題で、県議会の調査特別委員会(百条委員会)による県職員へのアンケートの集計がまとまり、回答があった約6700人のうち約42%の職員が伝聞も含め、知事のパワハラを把握しているとした。斎藤知事は4日の定例会見で、アンケート結果や県議会内で検討されている知事への不信任決議案などについて質問に答えた。主なやりとりは以下の通り。
――新たに2千人分の職員アンケートの集計結果がわかった。パワハラについて多くの職員が見聞きしたと回答した。
しっかり受け止めたい。職員のみなさんが不快に思われた、いろんな思いを書かれたことは、反省しているし、申し訳ないと思っている。
――新たなパワハラ疑惑も出てきた。宿泊を伴う会議で、当日予約制の食事を「俺は知事だぞ」と言って無理やり用意させたとアンケートに書かれていた。
「俺は知事だぞ」(と言った)とか激怒した記憶はない。昨年7月に全国知事会が開催された時に、夕食をホテルの会場で食べられるならと。(職員に)「もしかしたら難しいかもしれない」と言われたときに、「なんとか枠を取れないかな」とお願いした。
――職員の前で机をたたいたことについて、証人尋問で詳細に話した。会見では否定していたのになぜ一転したのか。
知事就任直後に一度だけ。3年前で記憶が定かでなかった。よくよく思い出すとそういえばそういうことがあったなと。
――職員に付箋(ふせん)を投げたことも会見で否定していたが証人尋問で認めた。
幹部に向かって直接投げた認識はなかった。思わず手に取った付箋を放り投げてしまった。
――県議会では不信任決議案をめぐる動きが活発化している。
議会側の動きであるので、コメントは難しい。議会から要請・設置された(第三者機関と百条委の)調査にきちんと対応していくことをこれからもやっていきたい。(石田貴子、島脇健史)
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