兵庫県の斎藤元彦知事の『パワハラ・おねだり疑惑』問題をめぐり、最近の日本維新の会の動きについて、辛坊治郎氏は「みっともない」と見解を述べました。

■「維新が選挙で負け出して、ワイドショーのコメンテーターみたいな発言をしだした」

5日放送の関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ！」にコメンテーターとして出演した辛坊氏は、斎藤兵庫県知事の『パワハラ・おねだり疑惑』を調査している百条委員会の職員アンケートの回答から新たな疑惑が次々と明らかになっているニュースに触れて、次のように述べました。

【辛坊治郎氏】「私が本当にみっともないなと思うのは、斎藤知事は自民と維新の推薦で知事になっているわけです。それで自民はかなり早い段階から、ちょっと距離を置いたのですが、維新は割と知事を守りに入った。
　だけどここへきて、負けるはずのない選挙で維新が次々と負け出したんですよ。それを受けて急にワイドショーのコメンテーターみたいな発言を維新関係者がしだすと。私は客観的に見ていて『みっともないな、この人たち』というのを痛感しますね」

■元局長の告発は「公益通報」にあたるのか2つの見解

5日も百条委員会が開かれ、ことし3月に元西播磨県民局長が知事の疑惑などを告発した行為が、公益通報にあたるかどうかが話されました。

午前の百条委員会で、公益通報の専門家である上智大学・奥山俊宏教授が参考人として出席し、「独裁者が反対者を粛清するかのような陰惨な構図」「知事らの振る舞いは公益通報者保護法違反」と指摘しました。

一方、午後の百条委員会では、兵庫県の特別弁護士である藤原正広弁護士が「ことし3月、元県民局長が行った文書の配布行為は公益通報の保護対象にはあたらない」としています。

【関西テレビ 神崎博報道デスク】「公益通報にあたるかあたらないかというところで、午前中は公益通報に詳しい大学の先生が話しました。上智大学 奥山俊宏教授によると『公益通報にあたる』と。『まるで独裁者が反対者を粛清するかような陰惨な構図を描いた』と、かなり強い表現をしました。専門家はこれは公益通報にあたるとした。一方で知事側というか県側の弁護士が、これは公益通報にあたらないと判断した人が出てきました。2つの違う見解が出てきて、これを百条委員会の委員がどっちの意見をとるか、どっちが正しいのか判断することになると思います」

■「結局、政治的なパワーバランスで決まる」と辛坊氏

【辛坊治郎氏】「今、神崎デスクが言ったように、立場が2つあるわけですよ。つまり公益通報のルールにのっとって告発文書を出すのと、ビラを作ってまくのは違います。今回はビラを作ってまいたことを、『公益通報にあたる』と専門家の先生は言っているんだけども、県側の弁護士は『それは通常のプロセスじゃない方向でやられたものだから公益通報ではない』と。それは兵庫県の弁護士はそう言うだろうなとは思いますけど。今後のことを考えると、やはり公益通報はルールにのっとってきちんとやらないと」

【辛坊治郎氏】「最終的には百条委員会でという話ですが、結局、政治的なパワーバランスで決まりますから。そういう意味で知事がかなり追い込まれているのは間違いない。政治的なパワーバランスというのは多数決ですから。百条委員会の中で、知事の味方に立つ人が多いか、反知事側が多いかということ。今の状況からすると、知事は相当不都合な状況に追い込まれているのは間違いないですね」

6日の百条委員会には斎藤知事が出席する予定で、どういった発言があるのか注目されます。

（関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ！」 2024年9月5日放送）

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