記者会見で自民党総裁選に立候補することを表明する小泉進次郎元環境相=東京都千代田区で2024年9月6日、平田明浩撮影

 自民党の小泉進次郎元環境相(43)は6日、東京都内で記者会見し、自民党総裁選(12日告示、27日投開票)への立候補を正式に表明した。出馬表明は6人目で、過去最多だった2008、12年の5人を更新した。石破茂元幹事長(67)、河野太郎デジタル相(61)も表明済みで、前回2021年総裁選で「小石河連合」として連携した3氏が今回は競い合う構図となる。

 小泉氏は09年衆院選で初当選し、現在5期目。19年に第2次安倍政権で環境相として初入閣した。最年少の候補者となる見通しで、40代の候補は小林鷹之前経済安全保障担当相(49)に続き2人目。

 初挑戦となる総裁選について、8月30日には記者団に「さまざまな攻撃、批判、あらゆるものが襲ってくるのが選挙だが、応援の声を力に変えて勝ちたい」と心境を明かした。今月5日には地元・神奈川県内の中学校の野球部を視察後、「野球少年時代を思い出した。迷ったらフルスイング。総裁選をフルスイングで頑張ろうという気持ちを新たにした」と語っていた。

 毎日新聞が8月に実施した世論調査の「総裁選で選ばれてほしい人」の設問で、自民支持層では25%の石破氏に迫る24%と2番目だった。候補乱立で議員票の分散が想定される中、まとまった党員・党友票の獲得が期待できることが強みで、決選投票に残る上位2人の有力候補と目される。

 岸田政権での非主流派に影響力を持つ菅義偉前首相は小泉氏を支援する意向を固め、陣営の選対メンバーには菅氏に近い議員が多く入る。一方、旧岸田派、安倍派、二階派など派閥横断で支持する議員も集まり、陣営関係者は「最も脱派閥の総裁選をやっている」と自信をのぞかせる。

 一方、小泉氏には党四役や主要閣僚の経験はなく、党内からは経験不足や国会での答弁能力を不安視する声も上がる。候補者同士の討論会などの論戦を通じ、不安を拭い去れるかがポイントとなりそうだ。

 1981年生まれ、神奈川県横須賀市出身。関東学院大卒、米コロンビア大院修了。父は小泉純一郎元首相、妻はフリーアナウンサーの滝川クリステルさん。【森口沙織】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。